ひきこもり防止三原則(親の方参考)

 

① 7歳で肝だめしをさせる

② 幼少の頃は自然を相手に遊ばせる

③ 自由な育て方 (「欲の心理対策」)

 

具体的な説明

 

① 一人で行動するための習慣づけ。資料①(イラスト含む)←左をクリックしてください

 

② スポーツに向かない子供の基礎体力づくり。(体全体を全力で動かす行為は必要なこと、親が遊びを実践する。なるべく子供同士で遊ばせる。遊ぶ道具はないほうが良い。川の増水、水の事故等に注意。)※幼児期から、自然で少しずつ遊ばせ始めることは感覚や感性が身につき、人としての方向性を確かにすることにつながります。(子供や自然好きの大人同伴。病気等の備え必要。) 参考 子供自然遊びNPO法人があります。

 

③ 「欲の心理対策」とは、子供に「欲の世界」を見せないことで、
自分への華やかなイメージ(優等生、優越感を抱かせるもの、自然な評価は除く)、華やかな未来(有名校、職業、将来の安定)、華やかすぎる所(一人になれない所やもの)、親の価値観(偏った価値観、子供の人格を考えず安易にレールを敷く行為)、華やかな暮らし(ぜいたく)、になるべく注意すること。
(実生活で根拠のあるものが「欲の世界」になりやすい。先に子供に危機感を与える忠告をする。実例―お前がでたらめな生き方をしたら一生家から追い出す、サラリーマンの子として育ちなさい、お前はまだ未熟だからおでんの煮卵は食べさせない、仕事は自分で社会を見てから決めなさい、大学は地元しか行かせない―。例外の場合がある。人格がつくれていないと偏差値の高い大学や職業を目指してしまい、後の人生の後悔や出遅れにつながる。)

 

※①小さい子に、わいせつ映画を見せ続けると「欲の世界」に身を置きたがるようになり、自主的に努力しない傾向(曲がった性格)になる見方があります。(別のケースでは欲に流され思考の伴わない努力をしてしまい、成長期に成長できなくなる。)子供にとって「欲の世界」はわいせつ映画に限らず、日常にもあります。それに注意し、大人から干渉されない状態のストレスのない、子供が痛みを伴う自由な行動や自然な努力が、生きる上で必要な経験につながると考えます。(また努力が萎縮するのを防ぐ。加えて大人からの発言は間接的にトラウマとなり冷静な行動が取れなくなることがある。)

 

 親や大人が子供を大人達が定めたゴールへ追い込もうとする心理があると自然な人格成長ができなくなります。(親が自分の理解している大切なことを伝える行為、子供を自覚させる評価行為上での価値観を持ち込むことは悪いことではない。)
 子供は年齢に合った、自然な笑顔のある生活をさせることが大切です。幼少のひと時と思われる年月に無理なことや生活をさせ続けると一生修正のきかない人生になる危険があります。(参考として、幼い時期の秩序のない2カ国語生活は一生を狂わせてしまう。)孤立した日々を幼少時に送らせることに警鐘を鳴らす方がいます(全国ひきこもり家族会関係者)。加えて、ある大学の先生の話では、子供に年齢に合わない知識の詰め込みをさせると考えることをしない人間になるそうです。また、大人の注意の下、子供時代いろんな自然環境に身を置きながら遊ぶことで始まる人生経験の積み重ねは、将来の努力の原動力や手段になります。

※人生経験の積み重ねは、野球や将棋等の実戦の積み重ねと同じです。

 

※②「自由な育て方」とは「親の心持」のことで、子供に努力の場を与えないことではありません。(子供は本人に合った努力の場で、大きなものにぶつかることで個性が磨かれる。)年齢に合った道徳観を伝えることや、後ろ盾が必要です。(後ろ盾の意味合いで叱る行為は必要。価値観の押し付けで叱る行為は子供の自主性や自信を奪う。)またベテランの保育士の方によると、子供からの承認要求はしっかり応じる必要があるそうです。

 

補足

 肝だめしをする際は、子供が悩み事のない状態で、親と子の信頼関係があるのが前提です。(工夫として、距離を短くする、後ろ盾の親しい大人を増やす、少しだけ明るさがあるときに行う。)また子供はいろいろな人との交流(友達、年長者、年下、親子の会話)で、自分を知り刺激を受け行動できるようになっていきます。
 子育ては、大人の愛情と決断がいる上、アイデアや法則でするものではありません。(子育てを場当たり的にすると一生の後悔になる。)  一流レストランの料理のレシピと同じもので、過去の方法(伝統)を年配の人から学ぶものです。例として「親は子供同士のけんかに手を出してはいけない」があります。けんかをすることにより人間関係に強い、打たれ強い人格になっていきます。また、乳児をあまり直射日光に当てないなど健康面でしてはいけないこと、腰を下ろした雑巾がけ競争は発育によいなど身体的にやったほうがいいことがあります。(昭和40年頃から核家族化が進み伝統が失われてきている。)

 

※近くに頼れる身内がいない核家族の親は、心を支えてくれる人がないために子育てが忍耐力勝負の日々となります。親身に助けてくれる人がいない結果、上手くいかない流れに変わっていきます。親の心理的疲労は子供に伝わり、心の成長に影響してくる見方があります。もっとも重要なことで、計画が必要です。

※三原則は親の責任の下で行う行為

 

製作者 ひきこもりスクール(静岡県)
(平成27年8月制作)