新着情報

令和3年3月の報告

 この頃「男らしさの終焉」といったような本がいくつか出ている様です。自分は俳優のハリソンフォードが昔からファンです。彼の映画の中に「ハノーバーストリート」というものがあります。あらすじは、第二次大戦での空襲の中、軍人のフォードとある女性が出会う一見ラブストーリー映画です。その後フォードはアメリカ軍の上官との確執で、ほぼ自国に帰って来れない、つまり確実に死ぬ作戦に一人命ぜられます。その作戦移動中の飛行機内には一人のアメリカ軍側のスパイ教官が乗っていました。共にドイツ軍に潜入し逃げ惑うのですが、スパイ教官は自分の教え子が敵軍に何人も殺され、教え子の命をこれ以上失わせない、守るために決意し身を投じていました。ただし机上の教官であって、実際スパイはしたことのないダメ人間でした。若者思いの情深い人でした。フォードの上官とは逆の人でした。ドイツ軍から逃げ回っているうちにスパイ教官は、空襲の中で出会ってフォードが恋に落ちた女性の夫であることがわかってきました。その後、ドイツ軍から逃げきれなくなったときに、ダメ人間のスパイ教官は「自分はいいからお前だけ逃げなさい、自分の妻には勇敢な死に方をしたといってほしい。」とフォードに告げました。砲弾が飛ぶ中、フォードは今の位置から這いながら逆戻りをし、壊れて釣り下がったつり橋を降りながら、川に落ちそうな教官を片手で力づくで機関車のように引き上げていきました。「勇敢な死に方をしたと自分で言え。」と上を向き、苦しみ引き上げながら伝えました。

 このシーンは普通の男なら、大好きなシーンだと思います。野球の星野監督に似ています。こういう精神がなければ40歳以降生きていけません。男女問わず家庭を守れません。会社を経営する人もいなくなります。男らしさは責任感の裏返しといえる上、競争が前提の民主主義の国ではなくならないと思います。理屈っぽい文章の終わり方ですが、この映画も、星野監督も、忠臣蔵も大好きです。

 

 

 

 

2021/03/10